大学を卒業して以来、今の会社に勤めている。
入社当初は、やる気に満ち溢れていて会社を辞めることなど考えもしなかった。
しかし、今は違う…。
辞めたくて、辞めたくて、今すぐにでも辞めたくて。けれど、不安で辞められない。
転職業界には「35歳転職限界説」というものがあります。
これは、35歳を超えると圧倒的に求人数が減ることからきています。
求人数が減るということは、当然のことながら転職はきびしくなります。
私が最初に転職活動を始めたのが38歳のときでしたが、転職先が決まるまでに3カ月近くかかっています。
ですから、実感としても「35歳転職限界説」は存在すると感じています。
私が運営しているサイトに「35歳まで転職活動の始め方」は、
- 「転職をするなら35歳までにした方がいい」という私の想いからきています!
しかし、それでも初めての転職は不安があるでしょう。
そこでこのページでは、35歳までに転職をするときの不安を乗り越える方法を紹介します。
30代は人生に迷いが生じるもの
20代のときは、将来の不安など考えもしませんでした。若さゆえに希望でいっぱいです。また、時間が限られていることなど考えもしません。しかし、30代をすぎてくると、このまま今の会社にいて大丈夫なのだろうか…。
という不安がよぎり出します。つまり、30代は今まで築いてきたものを守る姿勢と、このままで終わりたくない気持ちが複雑にからんでくる年代なのです。しかし、多くの人は今の生活を手放せずに我慢する日々を送っています。その理由としては、
- 今の仕事を手放すことへの恐れ
- 住宅ローンなどの借金の返済がある
- 自分に合った転職先が見つけだせるか
- 今までに身につけたきた能力が通用するのか
- 新しい職場の人間関係が上手くやっていけるか
- 転職に失敗し家族に迷惑がかかるかもしれない
このような、不安があるから転職に踏み切れないのです。確かに、このような不安があるのは仕方がないことです。しかし、これらに思考が集中すればするほど転職は難しくなります。
思考は現実化する
自己啓発の世界では「思考は現実化する」と言います。あなたも一度は耳にしたことはあるのではないでしょうか。私は1000万円以上の自己投資をしてきた経験から、この「思考は現実化する」というのは真実だと考えています。
なぜなら、私たちが行動を起こす理由は思考から始まるからです。正確に言えば、感情が深く影響しています。つまり、感情は思考から始まり、やがて行動を起こす動機になるということです。
私たちが行動を起こす動機は、2つあります。それは、快楽と痛みを避けるです。この2つによって行動を起こします。特に痛みを避けるというのは強い動機になります。分かりやすいように例をあげましょう。
人が行動を起こす2つの動機
深夜遅く、あなたの家にピンポン、ピンポンと呼び鈴を鳴らす音がします。あなたは何だと思い、眠い目をこすりながら玄関のドアをあけます。すると、立っていたのは隣の家の息子さんでした。その息子さんから、
- 大変ですよ、あなたの車が不審者にイタズラされていますよ!
と言われたらどうでしょうか。おそらく、あなたは一目散に車にかけつけるでしょう。または、不審者が怖いので即座に警察に連絡を入れると思います。つまり、車をいたずらされたくない(痛みを避けたい)という気持ちが、すぐに行動を起こさせるのです。
次は、もう一つのケースです。同じようにピンポン、ピンポンと呼び鈴がなります。そして、同じように隣の家の息子さんから、
- あなたはラッキーです。町内会の抽選で5000円のお食事券が当たりましたよ!
と、言われたらどうでしょうか。おそらく「こんな夜遅くに来ないでくれよ」と心の中でつぶやくはずです。せっかくのラッキーな出来事も嬉しさが半減してしまうのではないでしょうか。そして、何の行動も起こさず再びベッドに戻るのです。
この2つのケースの違いが分かりますか。それは、第一のケースは痛みをともなうということです。つまり、「大事な車をいたずらされたくない」という痛みを避ける思考です。そして、その思考は、すぐに車にかけつけるか、即座に警察に連絡を入れるという行動につながります。
もう一つの食事券の場合は、嬉しい気持ちよりも迷惑な気持ちの方が勝ります。つまり、行動につながりにくいのです。
このように、人は痛みを避けるための行動は早急に起こそうとします。このことを理解しているだけで、今後は無意識に判断している行動を客観的に見れるようになります。
これが、多くの人がおちいっているワナです。つまり、ブレーキとアクセルを同時に踏んでいるのです。ですから、前進することができず今の会社に留まることになります。その結果、月日だけが無駄に過ぎていき、気づいたときには転職の適齢期が過ぎてしまうのです。
そうならためには、不安と向き合う必要があります。そして、逃げずに向かっていくのです。しかし、そうは言っても不安はこわいですよね。そこで、不安を乗り越える方法を以下で紹介します。
不安を乗り越える方法
人には痛みを避けることと、快楽を求めることが行動の動機になっていることが理解できたと思います。そして、二つの動機が同時におこった場合、痛みを避けることの方が優先されます。この痛みを避ける行動が不安を大きくしているのです。
では一体、どのようにすれば不安を乗り越えることができるのでしょうか。
それは、
- 不安の正体を知ることです!
人が不安に感じるのは正体が分からないからです。ですから、何に不安を感じているのかを知ることが重要なのです。
不安を書き出そう!
例えば、今の会社を辞めることで生活費の不安があるのか。新しい会社での人間関係に不安があるのか。仕事に対する能力に不安があるのか。家族の協力が得られないことが不安なのか。住宅ローンの返済が不安なのか。今の会社の将来性に不安があるのか。
または、「本気でやりたい仕事ができない」ことが不安なのか…。
このように、不安を書き出してみるのです。そうすれば、不安の正体が分かります。正体が分かれば、あとは不安を解消するための行動を起こさせば良いだけです。
不安を乗り越える方法
不安の正体が分かったら、そこから逃げないことです。なぜなら、不安は逃げれば逃げるほど大きくなっていくからです。
例えば、私は土木が大嫌いでした。土木の大学を卒業したにも関わらず土木が嫌いだったのです。ですから、会社に入っても出来るだけ土木とは関係が少ない事務職をしてきました。しかし、逃げれば逃げるほど不安は大きくなっていきました。その時の気持ちは、
- 後輩にバカにされるかもしれない
- いつか事務職から現場に回されるかもしれない
- リストラされるかもしれない
- このまま成果が出ず給料が下がるかもしれないなど
このような不安を常にかかかえていました。しかし、本気でやりたいことが見つかったことで、
- 最後ぐらいは全力でぶつかってみよう!
と思い、とにかく土木と真剣に向き合いました。そこで私は以下のような行動を起こしたのです。
- 現場には積極的に顔を出す。
- 知らないことは後輩だろうが質問をする。
- 家に帰ってからは知らないことを調べる。
- 記憶に残るように工夫をする。
その結果、あれだけ嫌いだった土木の仕事が苦手でなくなったのです。
好きというレベルまではなりませんでしたが、苦手でなくなったのは大きな収穫でした。なぜなら、不安がなくなったからです。今振り返りると、「その当時が最も成長した時期だった」のかもしれません。このように、不安を克服したければ全力で向かってみることをオススメします。
まとめ
以上が、初めての転職で不安を乗り越える方法です。
不安は、正体が分からないから大きくなります。ですから、現状で不安を感じていることを書き出してください。
すると、不安の正体が分かるようになります。
あとは、逃げずに不安と向き合うことです。
そうすれば、好きになることは難しくても苦手意識はなくなります。
その結果、あなたは自信に満ちてきます。なぜなら、セルフイメージが高まるからです。
セルフイメージとは、自分が自分のことを「どう思っているかのイメージ」です。
「自分のことをダメな人間だ」というセルフイメージをもっていれば、本当にダメな人間になります。
逆に「自分ならできる」というセルフイメージがあれば、あなたは本当にできるようになります。
不安を克服することで、このセルフイメージが高まるのです。
すると、自信とともに自分に対する信頼が生まれます。
例えば、初めての転職でも「自分が望む会社は必ず採用される」という自信が出ます。
たとえ採用されなかったとしても、
- 今回は縁がなかっただけ
と、割り切ることができるようになります。そして、次の会社に向かって行動を起こせるようになるのです。
なぜなら、不安の正体をつきとめ「克服する努力をしてきた」からです。
これから先も、あなたは数々の壁にぶつかるでしょう。
そんなときに不安に感じたら、その不安を紙に書き出してください。
そして、出てきたことに対して逃げずに克服してください。
それこそが、あなたが本気でやりたいことをするための第一関門です。
そうやって、一つ一つの関門を突破しましょう。
逃げずに取り組めば、あなたは驚くほどに成長します。
そして、自信と共に本気でやりたいことが自然とできるようになります。
そうなることを期待していますね。
あなたの人生の質が高まることを応援します。後悔のない人生を歩むために…。