私たちの生活に脅威を与えている新型コロナウイルス。このコロナ問題は長期で臨む必要があります。つまり、小手先の対策では撃退が難しいということです。
ウイルスを撃退するには、免疫力を上げる必要があります。しかし、手軽に免疫力を上げる方法を知らなけば対策を立てようがありません。
免疫力を上げるには、運動、睡眠、食事などがあります。特に重要なのが食事です。食事は、食養生と言われるように病気の予防になります。ですから、日頃からバランスの良い栄養を摂ることが大切です。しかし、毎日バランスの良い食事を食べることは意外に面倒です。
そこでオススメなのが、玄米です。なぜなら、玄米は完全栄養食と言われるほど栄養が豊富に含まれているからです。
そこで今回は、玄米の免疫力効果や栄養価の高い栄養成分について解説します。
玄米の驚くべき免疫力効果
結論から言うと玄米には、免疫力を高めてくれる効果が期待できます。なぜなら、玄米には免疫ビタミン「正式名称:リポポリサッカライド(以下LPSと略称します)」が含まれているからです。
LPSには、ウイルスや細菌を撃退するマクロファージを活性化させます。活性化したマクロファージは、外部からの異物をキャッチして食べる働きがあります。それによって、細菌やウイルスの感染を防いでくれるのです。
このように、LPSによってマクロファージが活性化され、免疫機能が高められることから「LPSは免疫力アップに有効な成分」として期待されています。
免疫ビタミンとは?
玄米は免疫ビタミンと呼ばれていることは上記でお伝えしました。では一体どうして、
- 免疫ビタミンと呼ばれてるのでしょうか?
これは、玄米の外側の皮や胚芽(はいが)にあたる部分の「ぬか」があるからです。この「ぬか」のおかげで免疫ビタミンと呼ばれています(「ぬか」は、お新香などをつける「ぬか漬け」をイメージしてもらうと分かりやすいと思います)
実は、私たちが主食にしている白米は、精米のときに「ぬか」を取り除いています。せっかく栄養が豊富に含まれている「ぬか」を取り除いてしまっているのです。これは非常に残念です。
玄米は白米に比べ、食べた時に甘みがなく非常に固いです。ですから、よく噛んで食べないと消化が良くありません。このようなことから白米の方が人気が高いのです。けれど以下の表のように、玄米は白米に比べ栄養価が非常に高いです。これだけの栄養が含まれる玄米を食べないのは極めて「もったいない話」です。できれば歯が丈夫なうちから玄米を食べておくことをオススメします。
栄養成分 100g当り |
白米 | 玄米 | |
---|---|---|---|
ビタミンB1 | 0.08㎎ | 0.41㎎ | 5.1倍 |
ビタミンB6 | 0.12㎎ | 0.45㎎ | 3.8倍 |
ナイアシン | 1.2㎎ | 6.3㎎ | 5.3倍 |
マグネシウム | 23㎎ | 110㎎ | 4.8倍 |
リン | 95㎎ | 290㎎ | 3.1倍 |
鉄 | 0.8㎎ | 2.06㎎ | 2.6倍 |
亜鉛 | 1.4㎎ | 1.8㎎ | 1.3倍 |
マンガン | 0.81㎎ | 2.06㎎ | 2.5倍 |
食物繊維 | 0.5g | 3.0g | 6.0倍 |
(食品成分データベース – 文部科学省)
玄米は完全栄養食
玄米は、完全栄養食と言えます。なぜなら、ビタミン・ミネラル・植物繊維が豊富に含まれているからです。特に、玄米に含まれるビタミンB群は、代謝を高め免疫力をアップさせてくれます。
ビタミンB群の働き
ビタミンB群とは、ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類を指します。このビタミンB群は水溶性のため、一度にたくさん摂取しても尿中に排出されます。
ビタミンB群の主な働きは、エネルギー代謝の補酵素です。補酵素は代謝を円滑に行わせる潤滑油のような働きがあります。ですから、私たちが生きるために必要なエネルギーをつくるのに必須な栄養素です。
ですがビタミンB群は、お互いが関連し合って働いているので一部の成分が足りないだけでも力が発揮されません。つまり、玄米のように完全栄養食であれば、ビタミンB群の力が最も発揮しやすいと言えるのです。
まとめ
以上のように、玄米は免疫力を高める効果があります。
特に、玄米に含まれるビタミンB群は、エネルギー代謝を活性化します。また、LPSと言われるリポポリサッカライドは、ウイルスや細菌を撃退するマクロファージを活性化させます。
つまり、LPSが活性化するとマクロファージも活性され、外部からのウイルスや細菌を食べてくれるのです。このようなことからコロナウイルスも、撃退してくれる可能性が高いです。
白米を主食にしている人が多いですが、この機会に玄米に変えてみることをオススメします。