応募先を決めるのに迷ったことはありませんか?
それは、自分の中に判断基準となる情報がないからです。
中高年の人が転職先を探す方法として、ハローワーク、求人サイト、求人誌などがあります。しかし、これらの媒体では、募集要項だけの掲載も少なくありません。
つまり、公開されている募集要項だけでは、情報が限られているため応募の判断に困ります。そのようなときは、公開されてない情報を集めることで、適切な判断が下せるようになります。
そこでこのページでは、公開されてない情報を知る方法について私の経験をまじえて解説します。
情報の種類
転職の求人情報には、以下の2つがあります。
- 公開されている情報
- 公開されてない情報
以上です。
それでは、この2種類について説明します。
1.公開している情報
- 給与
- 休日
- 職種
- 勤務地 など。
2.公開されてない情報
- 給与の実態(総額=基本給+各種手当)
- 社員の定着率(会社の居心地の良さ)
- 実際の残業時間(サービス残業の有無)
- 社風(会社の雰囲気)
- 好条件な求人案件
公開されてない情報の重要性
公開されてない情報を知らずに転職をしてしまうと、上手くいかないことが多いです。なぜなら、実際に入社してみると期待が裏切られることが多いからです。ですので、公開されてない情報を集めることは、会社を判断する上で重要です。
それでは、公開されていない情報を、1つずつ具体的に説明します。
1.給与の実態
例えば、募集要項には、給与の大まかな数字しか掲載されていません。なぜなら、あなたの能力の判断がつかないからです。ですから、給与の掲載例として25~35万円などと幅を持たせているのです。しかし、普通の採用では最低の25万円にするケースがほとんどです。
繰り返しますが、募集要項に給与25~35万円と記載されている場合、ほとんどが最低の25万円の契約になります。
また、中小企業にありがちなのが、総額が30万円と書かれていることです。
- ケース1:30万円 総額=25万円 基本給+ 5万円 各種手当
- ケース2:30万円 総額=20万円 基本給+10万円 各種手当
これは、一見すると両方の総額が30万円で違いありません。
しかし、年間4ヶ月分のボーナスが支払われる場合、
- ケース1 25万円 基本給✕4ヶ月分=100万円
- ケース2 20万円 基本給✕4ヶ月分= 80万円
となり、なんと差額が20万円になります。
ですから、応募先を決めるときは、給与の内容を確認する必要があります。
2.社員の定着率
社員の定着率は、会社の居心地と深く関わっています。定着率が悪いということは、社員が辞める確率が高いということです。つまり、居心地が悪い会社と言えます。
例えば、私は長い間ハローワークだけで転職活動を行っていました。そこで気がついたのが、定着率の悪い会社は、長いあいだ求人を掲載していることが多いということです。ひどい会社は、1年中募集していることもあります。
また、会社の規模が小さく急成長していないにも関わらず、常に「募集人員が3名~5名」などと書かれているときも要注意です。なぜなら、ブラック企業である可能性が高いからです。
ブラック企業に注意!
私は何度か、そのような会社に入りましたが、ほとんどがブラックに近い企業でした。ブラック企業かどうかは、個人の判断になりますが、本来の仕事でないことをやらされたり、かなりのサービス残業があったり、やたらワンマンな社長がいたりします。
おそらく、このようなことに耐えられず辞めていく人が多いのです。結果として、ハローワークの求人募集に1年中掲載したり、募集人員を常に3~5名にしているのです。それは、すぐに辞めてしまうので予備人員といているのです。
このように、ハローワークは求人広告が無料で簡単に掲載できるため、隠れブラック企業が多いので気をつけてください。
3.実際の残業時間
サービス残業が多い企業もあります。募集要項には平均20時間程度の残業と書かれていても、それは、20時間の残業代しか支払わないケースもあります。
昨今、仕事での過労死の問題が取り上げられたニュースがありますが、そこまではいかないにしても、かなりの残業を強制される会社もあります。
しかし、無理をして身体を壊してしまったり、精神的に病んでしまう人も多いのが現実です。
対策としては、採用の返事をする前にその会社に訪れてみることです。それも夜遅くにです。そのときに遅くまで電気がついていれば、残業をしている可能性があります。ただし、1度だけでは、たまたまの場合がありますので判断が難しいかもしれません。
面倒かもしれませんが多少の労力は惜しまないでください。このように、実際の残業時間を把握するのは、会社の判断材料として重要です。
4.社風(会社の雰囲気)
社風とは、会社の雰囲気と考えてください。人には相性というものがあります。それと同様に、会社との相性があります。簡単に言えば、会社の雰囲気が合うかどうかです。
私は何度も転職をしているので、この社風は非常に重要だと感じています。特に中小企業では、社長によって、この社風がかなり変わるので要注意です。
ネガティブな社風の会社に注意!
- 仕事以外の話は一切してはいけない
- 売上ばかりを気にしてピリピリしている
- 部下を怒鳴りちらす社長(上司)がいる
- 社員同士は味方ではなく敵になっている
ポジティブな社風の会社を選ぼう
- 和気あいあいとしている
- 社員同士が家族同様に仲が良い
- お互いが思いやりをもって接している
社風は人間関係を作り出している土台です。この社風が合わないと転職は上手くいきません。ですから、社風を把握することは判断材料として非常に重要です。
5、好条件な求人案件
中高年の転職者にとって、最も役立つのが非公開の求人です。なぜなら、世の中の求人情報の多くが非公開の求人だからです。
例えば、業界最大手のリクルートエージェントは、公開されている求人数が3万件に対して、非公開の求人数は18万件以上もあります。なんと、その差は6倍以上です! 特に中高年の転職では、求人数の多さが成功のカギになります。
ですから、転職エージェントを活用すれば、希望の求人先を見つかる可能性が高いです。
次に、企業が求人情報を非公開にしている理由について説明します。
企業が非公開の求人にする理由
公開されていない情報を集めるには、転職エージェントを利用するのが良いという話をさせてもらいました。
- では、どうして企業は非公開にするのでしょうか?
それは、以下の図のとおりです。
このように、転職エージェントを利用すれば、一般には公開されない情報を詳細に知ることができます。
さらに、転職エージェントは、求人紹介、応募書類の添削、面接のアドバイス、給料の交渉などを行ってくれます。しかも、求人企業が費用を負担してくれるので無料で受けられます。ですから、35歳までの人にとっては、利用価値の高いサービスです。
まとめ
以上が、転職先を決めるときに役立つ「公開されてない情報を知る方法」です。
公開されてない情報を知るには、応募先を決める判断基準になります。ですから、転職を成功させるには、公開されていない情報を数多く集める必要があります。
そこで、役立つのが転職エージェントです。やはり、最後に頼りになるのは専門家の幅広い情報網です。
天職に生きる5つのステップ