転職をすればすべての不満が解決しバラ色の人生が待っている…。
あなたはそんな甘い考えをもってはいませんか?
確かに転職をすれば不満が解決することはあります。しかし、すべての不満が解決するとは限りません。なぜなら、新たな不満が出てくる場合があるからです。
中高年の転職は、若いときと違い失敗が許されません。ですから、事前に多くの情報を集める必要があります。その中の1つに、転職によって得るもの失うものがあります。
では実際のところ、転職によって得るものと失うものには、どんなことがあるのでしょうか。
そこでこのページでは、転職で得るものと失うものを、私の経験をまじえながら解説します。
5つの得るもの
転職で得るものには、主に以下にあげる5つのものがあります。
- やりがいのある仕事
- 新しい環境
- 人との出会い
- 成長しているという実感
- 人生をコントールする姿勢
以上です。
それでは、1つずつ具体的に説明します。
1.やりがいのある仕事
転職で得られるものの代表格が、やりがいのある仕事です。仕事は人生に占める時間がとても長いです。その長い時間を、やりがいのある仕事ができれば充実感に満たされます。
例えば、私はいろいろな理由で会社を辞めてきました。
- 上司との相性が合わない
- 給与が低すぎて生活が厳しい
- 会社の方針に従えない
- 人間関係になじめない
などです。このように不満が根底にあると転職は上手くいかないことが多いです。なぜなら、これらの不満は転職先でも起こる可能性があるからです。
それよりも、
- やりたい仕事ががしたい
- やりがいを感じる仕事がしたい
などの理由で転職をした方が上手くいきます。
ですから、今の仕事にやりがいを感じられないのなら、真剣に転職を検討するのが良いでしょう。天職がスムーズに進める方法を別ページに書いています。詳しくは>>天職に生きる5つのステップ
2.新しい環境
転職をすれば、当然ながら新しい環境で仕事ができます。しがらみのない環境は、新鮮な気持ちで取り組むことができるのです。しかし、新しい環境は慣れるまでに多少の時間が必要です。しかし、2,3ヵ月もすれば仕事にも慣れるので、それほど心配する必要はありません。
3.人との出会い
転職をすることで得られる最大の財産は、人との出会いです。これは、前の会社を辞めなければ得られなかった貴重なものです。それを活かすのも今後のあなたしだいです。
そして、その縁で再就職のオファーをもらいました。これも出会いから生まれた贈り物です。
もし、転職をしていなければ、このような出会いもなかったことでしょう。そのように考えると、転職は新しい出会いの宝庫です。
4.成長しているという実感
人は転職をしなくても成長はできます。しかし、同じ会社にいると、なかなか成長をしている実感がわかないものです。なぜなら、いつも同じような人たちと接しているからです。人が成長を実感するのは、新しい環境に立たされたときです。ですから、転職は自分の成長が実感しやすい環境と言えます。
例えば、転職先では今までのやり方とは、違う形で仕事をすることになります。私の場合は事務職ですが、会社によってやり方がまったく違うのです。つまり、効率の悪いやり方をしている会社もあれば、システム化されて自動で行っている会社もあります。
これは、転職をしなければ分かんないことです。なぜなら、一般的に他の会社と比較をすることがないからです。しかし、私のように転職を何度もしていると、どの会社のやり方が効率的かが判別できるようになります。これは、自分が成長している証拠です。
転職先での注意点!
それを新人に「こちらのやり方の方が早い」などと言われたら、生意気なやつだ!と思われてしまいます。
「郷に入れば郷に従え」と言われるように、転職した以上、最初はその会社のやり方に従うのが賢い考え方です。どうしても改善したい場合は、あなたの仕事の範囲内でやれば良いのです。ですから、他の人と共有しなければできない仕事は変えてはいけません。
もし、何かを変えようとするときは、あなたの信頼度が上がってからにしましょう。その方が、周囲も受け入れてくれる可能性が高くなります。
5.人生をコントールする姿勢
会社を辞めたいと思いながら、何の行動も起こさずに無駄に過ごしている人が多くいます。それが良いのか悪いのかは問題ではありません。しかし、人生は自分でコントールする姿勢が重要です。
転職は、人生を大きく作用します。転職をしたからといって、すべてが上手くいかない場合もあります。しかし、悩んだり考えたりするだけでは、物事は進んでいきません。むしろ、時間が無駄になってしまいます。
多くの人が上手くいかないのは、自分の人生にも関わらず他人事のように考えているからです。しかし、人生は自分が考えている以上に短いものです。ですから、他人事のように考えているうちに終わってしまいます。
例えば、私は14年間、市役所に勤めていました。辞める前の5年ぐらいは、市役所を辞めるかどうかで悩んでいました。なんと5年間もずっと悩み続けていたのです。
もっと、早くに決断ができていれば、その後の展開も違っていたことでしょう。しかし、決断ができただけでも良かったかもしれません。なぜなら、決断ができずに人生を終えてしまう人が大勢いるからです。
市役所時代に仕事を辞めたいと言っていた人たちも、10年以上経った今でも市役所を辞めていません。たまに会うと「今でも辞めたい」と言っています。これでは、誰のための人生か分からなくなってしまいます。それよりも、自分の人生は自分で決めればいいのです。
転職は目的ではなく手段です。転職をすることは、失敗や成功に関わらず自分の人生をコントロールしたことになります。その姿勢を忘れないでください。
それでは、次に転職で失うものを5つ取り上げます。
5つの失うもの
転職で失うものには、主に以下にあげる5つがあります。
- 前の会社の良い部分
- 慣れた仕事
- 積み上げてきた些細なこと
- 実績
- 地位
以上です。
それでは、1つずつ具体的に説明します。
1.前の会社の良い部分
転職をするということは、今の会社に不満があるということです。そして、その不満を解消するために転職をします。
例えば、私は何度も転職をしてきましたが、すべての理想を実現できる会社はありませんでした。そもそも転職ですべての不満が解消されると考えるのは幻想です。
給与に不満があり、転職をして解決することができても、今度は人間関係が上手くいかない場合があります。そして、人間関係が上手くいっても、次はお客様のクレームに悩まされることもあるのです。このように、どんな会社でも完璧はありません。
2.慣れた仕事
人は、習慣の生き物です。気づくといつの間にか同じ行動をとっています。会社に行く時間も同じです。そして、同じ経路、同じ行動を習慣にします。ですから、慣れた仕事というのは精神的にも安定します。
しかし、転職をすると仕事に慣れるまではとても疲れます。そして、人間関係もイチから積み上げなければなりません。つまり、慣れた仕事はそれだけ気楽な状態だったのです。そして、転職をすると今までの仕事がどれだけ慣れていたかが分かります。それだけ、能力もついていたということです。
3.積み上げてきた些細なこと
能力は失うことはありません。しかし、日常の些細なことを積み上げてきた経験は失うことになります。
例えば、パソコンの操作などがそうです。エクセルのバージョンが違うだけでも、最初は慣れるまで時間がかかります。コピーやFAXなども同様です。前の会社では事務用品は総務に一言お願いすれば済んでいたことが、転職先ではペン1つ購入するにも決裁をもらう必要があるかもしれません。
私が以前に勤めていた会社では、新しい企画を始める場合「上司にこれやりますから」で済んでいました。しかし、大きな企業に転職したときは、何をするにも稟議書を作成し、何人もの上司に伺いを立てる必要がありました。
これらことを、すべてイチから積み上げていく必要があります。
4.実績
現在の給料は、あなたの実績の表れです。たとえ、今の給料が安かったとしても新入社員のときよりは、上がっていますよね?
つまり、給料は、あなたが積み上げてきた実績の表れなのです。しかし、転職をすれば、当然ながら今までの実績は失います。ですから、ボーナスの査定もゼロです。そして、今後の給料を上げていくには、実績をコツコツと積み上げる必要があります。
若いときは希望に満ちているため、実績を積み上げることが苦に感じません。しかし、年齢が上がるにつれて将来が見えてくるため、実績を積み上げていくのが難しくなります。
5.地位
転職をすると今までの地位を失うことなります。地位といっても、役職ばかりではありません。地位は同僚でも上下関係があるものです。
例えば、仕事で能力を発揮している人であれば、役職がなくても周囲から一目置かれます。しかし、転職をすれば下っ端から始まります。そして、最初は周囲に気を使います。偉そうな態度をとれば周囲から相手にされなくなってしまうのです。
まとめ
以上が、転職で得る5つのものと失う5つのものです。
私の経験上、転職をすることは失うもよりも得るものの方が多い圧倒的に多いです。特に、
- やりがい
- 人との出会い
- 成長
などは得るものの中で一生の財産です。
しかし、得るものばかりではなく失うものもあります。ですから、事前に多くの情報を集めましょう。
天職に生きる5つのステップ