転職活動を始めてみたものの、志望動機に何を書いていいか分からない…。
このような悩みをかかえていませんか?
では、どうすれば志望動機が上手く書けるのでしょうか。そのコツが分からなければ、今後も書類選考に苦しむことになります。
なぜなら、人事担当者は応募書類の中で、職務経歴書の次に重視しているのが志望動機(理由)だからです。
つまり、どんなに経験や能力があっても、入社したいという意欲が伝わらなければ、書類選考は通らないのです。
そこでこのページでは、志望動機が上手く書けない3つの理由とその対策について、私の経験をまじえながら解説します。
志望動機が書けない3つの理由
志望動機が書けない理由は、以下の3つがあります。
- リサーチ(調査)が不足している
- 理由が明確になっていない
- 自己分析を行っていない
以上です。
それでは、1つずつ具体的に解説します。
1.リサーチ(調査)が不足している
志望動機が上手く書けない理由として、リサーチの不足があげられます。そして、リサーチが不足していると、その会社への想いが伝わりません。結果として、応募書類が通過しないという状況になってしまいます。
また、今の会社より給与が高い、通勤時間が短い、休日が多いなどが志望動機だったとしても正直に書くことはできません。なぜなら、それらの理由では、面接官に良い印象を与えられないからです。
しかし、ハローワークや転職サイトに掲載されている簡単な募集要項では、その企業の詳しい情報が記載されていません。ですから、それらを読むだけでは、その会社に入社したい!という強い意欲は湧いてこないでしょう。
例えば、私の息子が高校受験のとき、「どの高校に入りたいのか」を質問したことがあります。しかし、当時の息子は、
- 自分の学力のレベル
- 塾や先生からの紹介
- 高校の場所
- 都立希望、ダメなら私立高校
という程度の条件しかありませんでした。当然のことながら、この程度の情報では「この高校へ入りたい!」という強い意欲は湧きません。
また、息子は推薦をもらうために高校への志望動機も書いていました。しかし、ネットで調べた志望動機のテンプレート(ひな形)を参考にしていたため、気持ちが込められた文章になっていなかったのです。これでは、自分の想いは伝わらないでしょう。なぜなら、どこにでも通用する文章だからです。
それでは、どのようにすれば、
- 相手に上手く自分の想いを伝えられるでしょうか?
それには、自分のやりたいことを明確にする必要があります。
【やりたいことを明確にする方法】
息子の場合、「高校でやりたいことは何なのか」になります。その答えは、3年間がんばっていたバレーボールでした。それが志望動機です。つまり、好きなバレーボールで力が発揮できる高校に入る!というのが志望動機になります。
これと、転職も同様です。それには、以下が3つの条件が必要です。
- 応募する会社で何がしたいのか?
- 今の会社で実現できないことは何か?
- 転職先でどんな能力を発揮したいのか?
これらの質問に真剣に向き合わなければ、あなたの想いがこもった志望動機は書けません。ですから、時間をかけてこの3つの質問に答えてください。
息子の場合、高校に入ってバレーボールがやりたいという気持ちは固まりました。次は、自分の能力が最大に発揮できる高校のリサーチ(調査)です。
リサーチの方法
- 先輩が通っている高校
- バレーボールが強い高校
- 先生からの紹介
- 大会などの見学
- 部活動体験など。
このように、自分が入りたい高校の情報は、積極的にリサーチすることが重要です。
では、
- 転職活動のリサーチはどのように行えば良いのでしょうか?
それは、転職エージェントを利用するのが良いでしょう。なぜなら、転職エージェントは、求人企業から欲しい人材の詳細を聞いているからです。つまり、転職エージェントは、求人企業の条件に合った人材を紹介して報酬を得ているのです。これを上手く利用すれば、募集要項だけでは得られない貴重な情報を集めることができます。
2.理由が明確になっていない
志望動機が上手く書けない原因に、理由が明確になっていないということがあげられます。なぜなら、理由が明確でなければ、強い動機が表現できないからです。人が行動を起こすには動機となる理由がなければなりません。ですので、志望動機にも理由が必要になります。
例えば、人が行動するには、大きく別けて2つの動機があります。この2つの動機を、転職理由にあてはめてみましょう。
人が行動を起こす2つの動機
- 欲求を満たすこと
- 痛みを避けること
この2つです。つまり、人はこの2つのうちの、1つまたは両方を得るために行動するのです。このことを理解しているだけで、あなたは行動を起こしやすくなります。
1.【欲求を満たす動機】
- 給与や休みを増やして充実した生活を送りたい
- やりがいのある仕事をしてイキイキと過ごしたい など。
2.【痛みを避ける動機】
- どうしても仕事が好きになれない
- 人間関係が上手くいかない など。
人はこの2つによって動機づけられています。ですから、志望動機も「何のためにという理由」を明確にする必要があるのです。しかし、痛みを避ける理由は自分の動機づけには有効ですが、そのまま志望動機に書いてはいけません。なぜなら、面接官の印象を悪くしてしまうからです。
つまり、人間関係などの問題は、入社しても繰り返される可能性があることを面接官は見抜いているのです。ですから、志望動機を書くときは、否定的な動機は書かない方が良いでしょう。
3.自己分析を行っていない
志望動機が上手く書けない理由として自己分析を行っていないということがあります。特に中高年は、若い人比べ自己分析を行っていないケースが多いです。しかし、人は自分のことは分かっているようで分かっていません。ですから、自己分析は自分を知る良い機会になります。
2000人の転職支援を行った伝説の元リクルートエージェントの森本千賀子氏は、著書の中で次のように書かれています。
自己分析は必須!
転職活動を始めるにあたっては、それら(自己分析)を整理し直す作業が欠かせません。そのプロセスを省くと「この転職で何を実現したいのか」の軸が明確でないまま自分に合わない企業を選んでしまい、結果的にまた転職を繰り返すことになるかもしれません。
「本気の転職パーフェクトガイド」 森本千賀子著より引用
実際、自己分析を行っていなかったせいか、私は転職を繰り返すことになってしまいました(泣)
まとめ
以上が、志望動機が書けない3つの理由とその対策です。
この3つを行えば動機や理由が明確になります。そして、応募企業のリサーチを行うことで、
- どうしてその会社に入りたいのか?
が書けるようになります。その結果、その会社に対するあなたへの想いが伝わるようになります。
しかし、これらを1人で行うのは難しいです。特に自己分析は、客観性が必要なため独力では困難です。
それには、転職エージェントに相談するのが良いでしょう。やはり最後に頼りになるのは専門家のアドバイスです。
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