日本人の平均寿命は、約85歳です。会社の定年が65歳とすると、20年近くは老後の人生を過ごすことになります。
その老後の人生をどのようにして過ごすのかは、本人の価値観になります。しかし、どうせ余生を過ごすなら、生涯現役で働くことの方が社会にとっても有益です。
特に中高年の人は、老後を意識した働き方が重要です。なぜなら、この年齢は人生の転機になることが多いからです。
そこでこのページでは、老後を意識した働き方が重要な3つの理由について、私の経験について解説します。
老後を意識した働き方が重要な3つの理由
老後を意識することが重要な理由として、以下の3つがあります。
- 働くことは楽しいこと
- やりがいや充実感を得られる
- 人の成長は働くことが一番!?
以上です。
それでは、1つずつ具体的に解説します。
1.働くことは楽しいこと
多くの人は、仕事は我慢して得られるお金と考えています。そのような人から出てくる言葉は、
- 仕事はそんなに甘くない
- 仕事を楽しむなんて、もってのほかだ
- 楽しむなんて、お前は仕事をなめている
そもそも、働く(はたらく)というのは、「はた(周り)が、らくになる」という意味です。仕事は周りが楽(らく)になることです。つまり、自分のできることをする(仕事)そして、お互いが楽になればハッピーになれます。ですから、ハッピーになるには楽しいことをするのが一番です。
そもそも、楽をすることは悪いことと考えている人が多すぎます。だから、楽をしようとすると、こいつは怠けている。努力が足りないなどと言うのです。
例えば、今は当然のように使っている電気炊飯器。お米を水でとぎタイマーをセットすれば、あとは自動でご飯が炊けます。しかし、昔はどうだったでしょう?
火がない時代であれば、種火をおこすことからはじめ、焚き木を入れ、空気を調整しながら、ご飯が炊けるまでの間、見守り続ける必要がありました。私はマキでご飯を炊いた経験はありませんが、おそらく炊けるまでには1時間程度はかかるのではないでしょうか。それが、今はスイッチひとつで炊けてしまいます。これは、非常に便利であり楽ができます。
他にも、水道管が引かれていない時代は、遠い川などから、水をくんでこなければならなかったでしょう。ですから、水道管が引かれた当時は、ずいぶんと楽に感じたはずです。
このように、楽ができるというのは、非常に良いことです。それにも関わらず、仕事で楽をしてはいけないという考え方は、少し的はずれな感じがします。そもそも、人は苦しいときには笑顔になれません。楽しいから自然に笑顔になるのです。ですから、働くことを楽しむ方が、あなたにとっても周りにとっても良いことです。
楽しめる仕事をしよう!
仮に、今の仕事が楽しくないのであれば、それは我慢しているということです。確かに、忍耐力は我慢することで得られます。ですから、私は我慢が悪いとは言いません。なぜなら、我慢をせずに好き勝手にしていれば、協調性がなくなってしまうからです。
だからと言って、常に我慢をして仕事をしてもハッピーになれません。やはり、ハッピーでいたいのなら仕事を楽しむ必要があります。
例えば、仕事は1日で8時間以上過ごします。通勤などをいれれば、半分以上は過ごすことになるでしょう。その仕事を我慢して過ごすのは、人生の半分以上は楽しめないということです。
実は、私は老後という言葉は好きではありません。それよりも、私は、やりたい仕事をして生涯現役で過ごしたいと考えています。そして、1人でも多く現役で過ごす人が増えることを望んでいます。私の母は小さい頃から苦労を重ねてきました。我慢をずっとしてきたのです。また、父が何度も浮気をしては泣かされてきました。そんな苦労人の母は「老後は楽をして過ごしたい」が口グセでした。
しかし、母が介護が必要になったとき、働くことの大切さに気づいたと言います。多くの人と同じように、母も老後は、働かずに楽がしたいと考えていました。しかし、いざ働けなくなると「働くことは楽しいことだった」と言います。それは、「お金には変えられないものだ」と言っています。
人は、生活のために働かなければなりません。しかし、その気持ちが大きくなると、何のために働くのかが分からなくなってしまいます。究極的に言えば、人は幸せになりたいから働いているのです。誰も不幸になるために働いているのではありません。
けれど、我慢をして働いても、幸せにはなれません。ですから、生活のために働くとしても、
- 楽しんで仕事をしても良いのではないでしょうか?
むしろ、幸せのためには仕事を楽しむ必要があるのです。
2.やりがいや充実感を得られる
働くことは、やりがいや充実感が得られます。お金は大切なものですが、それと同じようにやりがいや充実感も大切です。
では、
- どうすれば、やりがいや充実感を得られるのでしょうか?
それには、仕事を全力でやることです。自分の能力を出し惜しみすることなく全てを出し切るのです。そうすれば、レベルが上がり成長します。結果として、やりがいや充実感も得られます。
しかし、それには1つ条件があります。それは、その仕事が好きであることです。人は好きなことであれば、努力を惜しみません。むしろ、努力をしていることも感じないでしょう。ですから、我慢や無理をする必要がないのです。
3年経っても好きになれない!?
「石の上にも3年」ということわざがあります。これは、冷たい石も3年座り続ければ暖まるという意味です。つまり、成功するには忍耐強くなければいけないということです。確かに、この言葉のとおり仕事も3年以上続けてみなければ、その仕事の楽しさや、奥深さが分からないこともあるでしょう。
しかし、中高年の転職を考えた場合、好きでもない仕事を3年以上続けても、好きになれない可能性が高いです。なぜなら、これまでの経験から、自分の向き・不向きが分かるからです。実際私は、14年我慢して仕事を続けましたが、仕事を好きになることはありませんでした。
あなたが、
- 今の仕事がどうしても好きになれない
- 長い間、会社を辞めるかどうかで悩んでいる
このような状態であるのなら、将来のことを考え転職を検討してみるのが良いでしょう。
3.人の成長は働くことが一番!?
人にとって最も成長できるのは、働くことです。スポーツや趣味でも成長はできます。しかし、働いてお金を得ることが、一番の成長の機会になるでしょう。なぜなら、働くことそのものが成長することになるからです。
仕事は、以下の2つによって成り立っています。
- 相手が欲しがっているものを提供する
- 困っていることを解決する
この2つのことに、人はお金を払います。当然のことながら、自分のメリットにならないことにはお金は払いません。相手が求めていることを提供していることは、根底に感謝があります。つまり、感謝がお金という媒体に変わったのです。
つまり、社会は感謝の対価として、お金を払うシステムで成り立っているのです。そして、この感謝こそが、人の成長にとって不可欠な要素なのです。
お金のシステム
- 仕事をする(働く)
- 感謝の対価としてお金をいただく
- 社会に貢献する
- 成長する
というサイクルです。このように、人にとって働くことが最も成長できる機会です。
マズローの五段階欲求にある中で、一番頂点にあるのが自己実現の欲求です。自己実現とは、自分の理想を実現することです。つまり、根底にあるのは成長です。その最善な場所が、仕事ということになります。
その仕事を、
- イヤイヤ続けるのか。それとも、イキイキとして行うのか?
それは、あなたの選択しだいです。できれば、仕事を通じて、いつまでも成長できる自分でいたいものです。
まとめ
以上が、中高年の転職は「老後を意識した働き方が重要」な3つの理由です。
働くことは、人生そのものです。その人生を豊かにするのも、みじめにするのも自分の選択しだいです。たとえ、今の仕事が不満ばかりだったとしても、問題ありません。これから自分が望むように変えていけば良いのです。それには、
- 老後はどのような働き方がしたいのか?
この質問を、自分に問いかける必要あります。この機会に、将来の働き方について真剣に考えることをオススメします。
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