中高年の転職面接では、年齢的に考えてマネジメント能力が問われます。
マネジメント能力には、リーダーシップとコミュニケーションの2つが必要です。しかし、今までのリーダーシップが通用しなくなってきているのを知っていますか?
これからのリーダーシップ像は、部下を引っ張っていくのではなく、縁の下から支えていくのが主流になっていきます。それをサーバント・リーダーシップと言います。
そこでこのページでは、これから求められるスキルとして、マネジメントには欠かせない新しいリーダーシップ・スキルを中心にを紹介します。
サーバント・リーダーシップとは?
中高年の人が、これから身につけたいスキルとして「サーバント・リーダーシップ」があります。
従来のマネージャー像といえば、強いリーダーシップを発揮して、メンバーを指導、統率していくのが主流でした。しかし、現代は、価値観が多様化したため、従来のやり方が通用しなくなっています。そこで、注目されるのがサーバント・リーダーシップです。
「サーバント・リーダーシップ」は、米国のロバート・K・グリーン博士が「真のリーダーはフォロワーに信頼されており、まず人々に奉仕することが先決である」と提言したものです。
今までは、支配型リーダーシップの形をとっており、メンバーがリーダーを支えている構図になっています。しかし、サーバント・リーダーシップは、リーダーがメンバーを支えているのです。つまり、従来とは真逆の構図と言えます。
サーバントリーダーにしたがうメンバーの行動
従来の支配的なリーダーの元では、真の意味では信頼は得られません。なぜなら、やりたいという感覚がなく、ただリーダーにしたがっているからです。ですから、チームとしての団結力にかけます。
逆にサーバントリーダーにしたがうメンバーの行動は、信頼感があり主体的に行動します。チームの一員であることを自覚し、指示がなくても自ら工夫をします。 現在のように価値観が多様化している時代において、優秀なリーダー1人にしたがうことはリスクが高いです。
ですから、今後はチームみんなで知恵を出し合い、連帯感を持って団結していく姿勢が重要にります。 まさしくサーバントリーダーは、そのような風土を作りながら、縁の下の力持ち的役割を担っているのです。
支配的なリーダーにしたがうメンバーの行動 | サーバントリーダーにしたがうメンバーの行動 |
主に恐れや義務感で行動する | 主にやりたい気持ちで行動する |
主に言われてから行動する | 主に言われる前に行動する |
言われたとおりにしようとする | 工夫できるところは工夫しようとする |
リーダーの機嫌を伺う | やるべきことに集中する |
役割や指示内容だけに集中する | リーダーが示すビジョンを意識する |
リーダーに従っている感覚を持つ | リーダーと一緒に活動している感覚を持つ |
リーダーをあまり信頼しない | リーダーを信頼する |
自己中心的な姿勢を身につけやすい | 周囲に役立とうとする姿勢が身につきやすい |
サーバント・リーダーシップの10の特性
以下の表のように、サーバント・リーダーシップには10の特性があります。 この10の特性を普段から意識して使うようにすれば、あなたのリーダーシップは格段に上がります。
・傾 聴:相手が望んでいることを聞き出すために、まずは話をしっかり聞き、どうすれば役に立つかを考える。また内なる声に対しても耳を傾ける
・共 感:相手の立場に立って相手の気持ちを理解する。人は不完全であることを前提に立ち相手をどんな時も受けれいる
・癒 し:相手の心を無傷な状態にして、本来の力を取り戻せる。組織や集団においては、欠けている力を補い合えるようにする
・気づき:敏感な知覚により、物事のありのままに見る。自分に対しても相手に対しても気づきを得ることが出来る
・納 得: 相手とコンセンサスを得ながら納得を促すことができる。権限によらず、服従を強要しない
・概念化: 大きな夢やビジョナリーなコンセプトを持ち、それを相手に伝えることができる
・先見力:現在の出来事を過去の出来事と照らし合わせ、そこから直観的に将来の出来事を予想できる
・執事役: 自分が利益を得ることよりも、相手に利益を与えることに喜びを感じる。一歩引くことを心得ている
・人々の成長への関与:仲間の成長をうながすことに深くコミットしている。一人ひとりが秘めている力や価値に気づいている
・コミュニティづくり:愛情といやしで満ちていて、人々が大きく成長できるコミュニティを創り出す
出典 NPO法人日本サーバント・リーダーシップ協会 https://www.servantleader.jp/
支配的なリーダーでは自由な発想は生まれない!
私は20回以上の転職を繰り返し、いろいろな企業を見てきました。実際には、まだ支配的なリーダーに従うリーダーシップ型が多数を占めています。しかし、現在のように著しく変化する時代においては、従来型のリーダーシップでは通用しなくなってきていることを実感しています。
ですから、これからのスキルとしてサーバント・リーダーシップが主流になってくるでしょう。
転職に求められる2つのスキル
中高年で転職をする場合、マネジメント能力を問われます。マネジメント能力に必要なのは、リーダーシップとコミュニケーションです。コミュニケーションについては、会話のキャッチボールと同様であることは説明させてもらいました。相手が受け取りやすいボールを投げるのが秘訣です。詳しくは「コミュニケーション能力を高める9つの方法」をご覧ください。
そして、部下を縁の下から支えるサーバント・リーダーシップ。この2つがマネジメント能力には欠かせません。このページを参考にして、普段から意識して身につけていきましょう。
まとめ
今後、求められるスキルは、サーバント型のリーダーシップです。あなたが、転職先でリーダーを目指すのなら、縁の下の力持ち的な役割をすることです。そうすれば、チームの力を最大限に引き出すことができます。
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